Home l 貴卑談語 l 談語フォーラム l リンク l カタカナ表記について l サイトについて l ご意見

貴卑コラム l 作ってみようブラジルの味 l 迷訳辞典 l ブラキチさん いらっしゃい! l 何でもブラジルデータ

フェイジョアーダ


 ブラジル料理の代表格、フェイジョアーダを作ってみましょう。料理のポイントは、良い素材を選ぶこと、そしてたっぷりの量をじっくり時間をかけて作ることです。フェイジョアーダは、食べる前日から料理が始まるのです。

 フェイジョアーダを全く食べたことのない方は、まずは複数のレストランやバールで味見されることをお勧めします。フェイジョンの具合やお好みの具、具の大きさなどは、こうした経験なくしては家庭料理にも生かせません。

 フェイジョアーダは管理人の(数少ない)得意料理の1つですが、これまで分量を計ったことがありませんでした。そこで今回のレシピは、実際に計ったものを掲載しました。その時に応じて食べたいお肉も変わるので、必ずしも、いつもこの分量で作っているわけではありません。

 ちなみに、フェイジョアーダには通常、「コウヴェ・マンテイガ」と呼ばれる野菜と豚肉を油で揚げたもの、バナナのフライ、オレンジなどが付きます。

 また作りすぎた場合は、冷凍もOKです。というか少量では美味しくないので、冷凍庫の空き容量と相談して挑戦されるほうが良いと思います。

 

材料(約20皿分)

フェイジョン 1kg (黒色のフェイジョアーダ用です。ただし東北部には、通常のフェイジョンでフェイジョアーダを作る地域もあります)
豚の耳 200g (塩漬けのものです)
豚足 3足 (塩漬けのものです。4つ程度に骨ごと裁断してくれる店を選びましょう)
リングィッサ 700g
ベーコン 450g (かたまり)
コステリーニャ 550g (豚のあばら肉の塩漬けです)
カルネ・セッカ 1050g (牛肉の塩漬け干し肉、塊で購入します)
ローリエ 5枚

※ 肉の重量はいずれも、買って帰ったものを実測しました。購入時は「このぐらい」などと大きさで注文しています。
 肉の種類はこのほかにも、トイシーニョ(三枚肉の燻製)や豚の尻尾など、10種類以上があります。

作り方 (お肉)

豚足など、毛や皮の取り残しを取り除く。
塩漬けされた肉(今回はカルネ・セッカと豚の耳、コステリーニャ)を好きな大きさに切ります。※1
ボールなどに入れ、水を張ります。(6時間の塩抜き)※2
4時間煮た後、角切りのベーコンと輪切りリングィッサを入れ、さらに2時間煮ます。※3
お湯を捨て※4、フェイジョン※5を加えてさらに2時間煮ます。
塩味がちょうどよくなるように、塩を加減します。※6

※1 カルネ・セッカは加熱すると、思った以上(普通の肉程度)に、縮みます。カルネセッカなら管理人は、生の状態で5cm角ぐらいの大きさに切ります。コステリーニャは、あばら骨に沿って切ります。豚足は、家庭で骨ごと切り分けるのは不可能ですので、切り分けてくれるお店を選びましょう。

※2 2時間ごとに水を交換します。時間のないときは、煮ながら水を交換すればよいでしょう。

※3 浮いてくる灰汁は徹底的に取り除きます。

※4 このスープの塩味にはえぐみがありますので、レストランなどでも捨てています。塩出しをしっかりしたものに、改めて塩を加えた方が上品な味になります。もちろん、塩出しを上手に行えば、スープをフェイジョンの煮汁として加えることもできます。個人的には、あまり多く入れるとちょっと味が濃くなりすぎる気がします。

※5 この時点でフェイジョンは、すでに約4時間煮込んでいます。お肉を煮始めて2時間後に、フェイジョンを煮始めればよい計算です。この煮込み時間はいずれも、最低ラインという感じです。

※6 私はここで、薄切りベーコンを上に乗せます。別に意味はありませんが、レストラン「ボリーニャ」の真似です。

作り方

フェイジョン豆を選別する。※1
ローリエを加えて火にかける。※2

※1 ボールに入れたところに水を加え、浮いてきた豆や壊れている豆などを遠慮なく取り除きます。さっと洗う程度で鍋に移し、塩などを入れずに水から煮ましょう。

※2 フェイジョンは2倍以上膨らみます。圧力鍋を使うと短時間でできる(そう)ですが、「フェイジョアーダは圧力鍋を使わずにフェイジョンを煮る」そうで、私自身も使ったことはありません。

ピリ辛ソースの作り方 (お好みに応じて)

フェイジョン豆の煮汁にサルサと唐辛子(あるいはタバスコなど)、タマネギのみじん切りを加えます。
好みに応じて、スプーンなどで各自のお皿のフェイジョアーダにかけましょう。

 

作ってみようブラジルの味 目次 l ページトップ

当サイトに掲載の文章や写真、図版その他すべての著作権は、断りのない限り美代賢志個人に帰属します。

Copyright (C) 2003 Kenji Miyo All right reserved.