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ペルイーベ海岸 |
2005年3月21日 |
サンパウロ在住 美代賢志 |
M氏から突然電話で呼び出され、大先輩の遯氏とともに、山へ行った。サンパウロ市から約75kmの某所。が、お目当ての遊びは、「本日は終了しました」という。
打ちのめされる間もなく、急遽、そこからさらに「2時間ぐらいはかかる」と、受付のおばさんが言う、ペルイーベ海岸に向かった。私は運転しなかったのだけれど、疲れた。
人はいないし、海の色は暗いし。夕暮れだし。とりあえず、悲しげな海の写真だけは撮影したのではあるが…。あまりにも暗いので、印象派というかソフトフォーカス風の明るい写真にレタッチしてみた。それでも、寂しい印象は変わらない。むしろ悲しみの涙にかすむ海、みたいだよ、こりゃ。
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「こりゃ日本海、演歌の中の恋破れた女性の世界だよ」と、M氏と凹む |
ひょぉぉぉーっと海から吹き付ける風。
まばらな人影。
むなしく響く、子供たちのはしゃぐ声。
ここは、失恋した女性しか足を運んではいけないのではないか、という気がしたのでありました。もちろん手には、本来は底なしに明るい味覚のはずのカイピリーニャですな。それをチビリとやりながら、「この、リモンの渋みが…」なんて言うわけですよ。
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