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ルース駅

2005年3月18日

サンパウロ在住 美代賢志

「今日は、ギネスビールの日だよ」

 ということで、M氏と出撃することにした。まずはM氏の仕事につき合ってグァルーリョス空港へ。その帰り、「こりゃ、大雨だねぇ…」という空模様になってきた。月の下で、怪しく美しい雲を、遊び半分でパチリ。

 そしてサンパウロに近づくと、何やら渋滞に…。激しい雷雨の影響らしい。

 ようやく、セントロの一歩手前、ルース駅についた頃には、2人はもう、完全にぐったりモードに突入。「お、夜のルース駅はやっぱり美しいねぇ…」と、カメラを向けるもピントが合わず、思いっきり落ち込んでしまった。手ぶれ補正が付いているA1が、こうしてめっぽう夜景(のAF)に弱いというのは、ある意味で壮大なお笑いであるかもしれない(ワイドAFだと、合焦率そのものは上がると思います。私は使いませんが、一考の価値はあるかも)。それと、CCDが小さいお陰で、被写界深度が深いのがある意味、救いにはなっていますね。走っている車から銀塩35mm相当で約180mmの焦点距離ながら1/8でこれだけ写るというのは、まぁ、手ぶれ補正のお陰といえばお陰(と思っていたら、Exifによれば手ぶれ補正をOFFにしていた…)。でも、ハチ娘が戻ってきたら、またE-1を持ち歩くことになるのは確実…の予感。

場所

Estação Luz

カメラ

Minolta DiMAGE A1 (2/3 CCD)

レンズ

7.2-200mm (44mm)

露出

F3.5 1/8

感度

200

WB

5100K

現像

SILKYPIX

当然、拡大する(しなくても)とボケとブレが入っていますが

 すっかり気力も抜けたところで、「ギネスはやめて、肉料理に切り替えようや」というM氏の提案にしたがって、独身貴族M氏お薦めの某レストランへ。サンパウロ市民からは売春窟と侮蔑を込めて呼ばれる、激安ナイトクラブ密集地にポツリとある名店。砂漠の中のオアシスというか、本能の大海に浮かぶ理性の島という感じでありますね。でも、性欲も食欲も、どっちも本能だった。普通の地元民はこんなところに近寄ったり、ましてや遊んだりしないのだけれど、時々、日本人バックパッカーがあそこで安く遊びました、おすすめ!みたいに妙に自慢げに話をしたりしていて、ちょっと複雑な心境になります。と書きながら、シュラスコ食べに行ってるわけですが。

 メニューを見ると、肉の大きさは約600g、2人前とある。「それならM氏に選んでもらうか」と思ったら、M氏は「2人で好きなのを頼んで半分こしよう!」という。2人前ってのを見落としてるぜ、なんて思いつつ、別々のお肉を注文した。

「2人前とか600gとかって、一番上にしか書いてなかったから、中段はもしかすると違うかも」

 そんな淡い期待もしていたのだけれど、出てきたお肉はやはり、メニューの写真の通り、「で、で、でけぇ!」

 全部、平らげてしまった。明らかに、食べすぎ。600gといえば、単3乾電池約24本分ですよ、あーた。いや、変な比較でスミマセン。2人前と知ってたのに、Noと言えない日本人なんだねぇ、私。なぁんてオチじゃなく、私ってまだ、残すともったいないと思ってしまう日本人しているんだなぁ…と、タプタプのお腹を抱えながら、しみじみと思ったのでありました。

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