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サンパウロ点描 「セントロ」

2004年7月10日

サンパウロ在住 美代賢志

 セントロ、つまり中心街の中でもセー広場はカメラを出すのに勇気がいる。セー大聖堂を挟んだジョアン・メンデス広場ではそれほどでもないのに。以前、「セー大聖堂を抜けてジョアン・メンデスまででれば、ホッとする。わずか数十メートルだけど」と話すカメラマンがいた。私もそう思う。

 再選を狙うマルタ・スプリシー市長の「セントロ再開発計画」のお陰で、セントロの治安自体は良くはなっている様なのだが。

 この日は偶然、用事ができて足を向けた。時計を見ると、時間的にちょうど日が沈んで空の青さが増してくる頃。一方で雑踏も、ものすごい勢いで増え始めた。そしてセー広場に目を向けると、ややや、確かに露天商はいなくなったものの、なぜか以前より路上生活の方々、増えてませんか?

「んー、やばいかも」

 それに、この日は曇り空。晴れた日のように、空が青くならない。それでもカメラの電源を入れてカバンの中で待機させた。目立たず、それなりの絵柄が撮影できそうなポイントを選定。あまり注目されることもなく撮影は終了(したみたい)。こちらの気負いすぎだったか…。それにしてもこの時間帯の撮影は楽しい。

 以前、同じように歩いていると、その時はパウリスタ大通りだったが、「写真を撮ってるのですか?」といきなり訊かれたことがある。それらしい格好はしていなかったので、とても驚いた。「ななな、何でわかったの?」と逆に尋ねた私に対して、友人と待ち合わせをしているというその紳士は、「ふふふ」と笑うだけで答えてくれなかった。

明るめに撮影して減感現像

 

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