2002年10月24日 |
サンパウロ市在住 美代賢志 |
ブラ吉くんとソッコちゃんの海岸物語は続きます。時間はそろそろ、お昼時。日本人のブラ吉くんは海鮮料理に目がありません。ポルトガル語が苦手なブラ吉くんは、ソッコちゃんに手伝ってもらってお好みの店を探しに出かけます。
ブラ吉くんとソッコちゃんの海岸物語は続きます。時間はそろそろ、お昼時。日本人のブラ吉くんは海鮮料理に目がありません。ポルトガル語が苦手なブラ吉くんは、ソッコちゃんに手伝ってもらってお好みの店を探しに出かけます。
「ブラ吉くんって、どんな料理が好きなの」
「うーん、海のものだったら基本的には大好きだね。ちょっとブラブラ歩いてみようよ」
「そうね。あの店なんかどう? ちょっとイカしてるけど」
「うーん、それならあっちの店を見てみるよ。ちょっと待ってて?」
好きな海鮮料理のためとは言え、パシリのようなことをするブラ吉くんでした。そして大好物「モケッカ(煮こみ料理)」を発見。この店の魚は、鮮度も抜群のようです。早速、向こうで待っているソッコちゃんに声をかけます。
「おーい、ソッコちゃん。ここで魚食う?」
「…」
返事がないながら、ソッコちゃんはやってきました。
「どうしたの? ねえ、ここで魚食う?」
ドスッ! 突然、ソッコちゃんの正拳突きがブラ吉くんに炸裂したのでした。
「ひぇえ! ソッコちゃん何だよ? イテテ」
ソッコちゃんはもう、口も聞いてくれません。良く見ると周囲の人もみんな、イヤな顔してブラ吉くんを見ています。
(な、何でこんなに嫌われるの? 教えて!お助けマン!)
解説しよう!
問題はブラ吉くんのセリフ、「ここで魚食う」にあります。これはポルトガル語の同じ発音で「coco
de sacana cu」、つまり「UNKO of
fucking ass」みたいな印象を与えます。女性どころか、ブラジル人一般に対して、非常に失礼な言葉だったのです。それもレストランでこんなセリフを吐くブラ吉くん。みんなに睨まれて、当然ですね。
(つづく)
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